点眼薬での催吐処置(ワンちゃんのみ)

催吐処置とは

催吐処置は薬を使って吐き気を催して吐かせる処置のことです。

異物の誤食は、診察でよく遭遇します。誤食したものが尖っていたり、吐かせることが危険な物の場合は、全身麻酔下で内視鏡により異物を摘出します。吐かせることが禁忌な物については対症療法を選択します。早く吐かせたほうがいい物(特に中毒を引き起こすようなもの)や、今後腸でつまるリスクがある物の場合は院内にて速やかに催吐処置を行います。

今までの催吐処置の方法

過去には食塩の投与やオキシドールの投与により吐かせていたようですが、投与後に食道や胃がかなり荒れてしまうため、現在は推奨されておりません。また薬の注射によって嘔吐を促す方法もありますが、薬の副作用を危惧しながらの処置になります。

点眼薬による催吐処置

現在、当院では『ロピニロール』という点眼薬による催吐処置を行っております。点眼後10-15分程度で嘔吐することが多く、20分経っても嘔吐しない場合は追加で点眼をします。嘔吐により異物が出たあとは、拮抗薬を注射することにより速やかに嘔吐を抑えることができます。 副作用として結膜炎や角膜潰瘍を引き起こすことがある、と記載はありますが、現在まで当院で使用したワンちゃんに関しては軽度の充血ぐらいで済んでおり、重篤な副作用を引き起こした子はまだいません。ワンちゃんが嫌がることなく処置を進めることができることと、なにより注射薬よりも安全性が高いところに大きなメリットがあると感じております。

ネコちゃんには使用できない点と、ワンちゃんでも眼に疾患がある子の場合は従来の注射薬での催吐処置を行いますので、ご了承ください。

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