門脈体循環シャント(PSS)

門脈とは

門脈は、消化管から吸収した栄養分や腸で発生した有害物質を肝臓に運ぶための血管です。門脈血中には肝臓や全身に必要な栄養分や全身に悪影響を及ぼす有害物質が非常に多く含まれています。

門脈体循環シャント(PSS)とは

門脈体循環シャント(PSS)とは、肝臓に流入するはずの門脈血流が肝臓を迂回して全身循環に流れ込む血管奇形の病気です。

PSSではこの門脈血が肝臓をバイパスして全身に流れることによって、肝臓が成長せず、また有害物質を無毒化することが出来ないため、有毒物質が全身に流れてしまいます。先天性PSSの症状が重篤な場合には、肝性脳症という神経症状を示し死に至ることもあります。

症状

発育不良、流涎、発作などの症状が認められます。また尿酸アンモニウム結石ができるため、頻尿などの泌尿器に関連した症状が認められる場合があります。PSSは先天性と後天性に分けられ、先天性の場合1歳齢未満で見つかることが多いです。

血液検査ではアンモニア値や総胆汁酸の高値を認めることがあります。

また、シャント血管には非常に多くのタイプがあります。

治療

先天性PSSの場合の治療は基本はシャント血管を閉じる外科治療になります。シャント血管の種類や太さなどにより、一度で結紮できる場合と、分割して数度に分けて手術が必要になる場合があります。

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