2024.08.16
お家でワンちゃんやネコちゃんのおしっこを取る方法と注意点
尿検査は健康診断の一つとして全身状態の評価に関する様々な情報を得ることができます。
そのため診察の中で検査を必要と判断した場合ご自宅での採尿をお願いすることがあります。
目次
ワンちゃんの採尿の方法
室内のトイレでおしっこをしてくれる子であればいつものトイレスペースにペットシーツを裏返しにし、その上でおしっこをしてもらいます。
そうすることでおしっこがペットシーツに吸収されずに液体の状態で採ることができます。ペットシーツの代用としてビニールやラップを敷いていただいてもかまいません。トイレカバーを使用している場合は採尿前にきれいに洗浄してください。
お散歩でしかおしっこをしない子の場合は清潔なトレイ(食品が入っていた容器を洗い、おしっこを受ける側を伏せて乾燥したものなどで代用可)をご用意ください。
リードを持つ係とおしっこを取り扱う人で役割分担していただくと成功確率が上がることが多いです。人では中間尿で採尿をするイメージがありますが、ワンちゃんの場合どれだけ早く採尿しようとしてもタイムラグが生じるのでそこは意識しすぎないで大丈夫です。
また、腎臓機能の評価のために尿検査を行う場合、朝一番の尿の濃縮度合(尿比重)が重要になることがありますので採尿のタイミングは病院に確認をしていただくとよいかと思います。
採尿後は冷蔵で保管し6時間以内に動物病院に持っていっていただくことを推奨しております。
採尿のポイント
・風が強い日や雨の日はさける
・長い草があるところでの採尿は避ける
・ある程度おしっこが採れたらトレイを下げる(おしっこが終わるまで待ってしまうと足がトレイに入ってしまい土が入ってしまいます)
・決まった場所ではなくいろんな所でおしっこをする子に関しては、一番採尿しやすい場所まで抱っこで連れていく
しゃがんでおしっこをする子の採尿のコツ
高さが低くワンちゃんの後ろ足の間に入るくらいの小さいトレイを用意(しゃがんだらすぐに隙間に入れる)
足をあげておしっこをする子の採尿のコツ
おしっこのポーズをしてすぐに採尿せず、おしっこが出始めてからトレイをセットする(トレイを早くセットしすぎると警戒してしまいます)
ネコちゃんの採尿の方法
ネコちゃんはとても繊細な動物です。採尿自体がネコちゃんのストレスにならないようにいくつかの採尿方法の中からその子にあった採尿方法を選んであげましょう。
お玉で採る
ネコちゃんがおしっこをしている時にお玉で直接キャッチします。ネコちゃんが警戒して我慢しないように注意しましょう。
ビニールシートの上で採る
ネコ砂の上にビニールシートを敷き、そこにたまった尿を採ります。砂が混ざらないように砂の量やビニールシートの位置を調節しましょう。
ウロキャッチャーを使う
ウロキャッチャーはペット専用の採尿器です。採尿ポージング中のネコちゃんの後ろから忍ばせキットのスポンジに尿を含ませます。
システムトイレで採る
システムトイレを洗浄し新しい砂(チップ)を敷き、トレイのシートを敷かずに使用します。砂(チップ)は尿が通過しても成分が変わらないものを選ぶとより良いでしょう。
ご自宅で採尿ができるとペットちゃんに負担をかけず健康チェックをしてあげることができますので習慣にしていただくとよいと思います。
尿検査で見つかることが多い病気や症状
・尿路結石(結晶)
・尿路細菌感染
・蛋白漏出性腎症
・糖尿病