

2025.05.12

息が苦しそう…何が考えられる?
息(呼吸)が苦しい時に出る症状
- 呼吸が早い、呼吸が浅い(安静時の呼吸数が1分間に40回以上)
- ブーブー、ガーガー、ヒーヒー音がなる
- 首を上に伸ばして呼吸をする
- 肘を外に向けて胸を広げて呼吸をする
- 呼吸をするときに耳の位置が上下する
息(呼吸)が苦しい時に考えられる病気
- 心臓(僧帽弁閉鎖不全症、肺高血圧症など) :咳も出やすい
- 食道(食道梗塞など):泡を吐くことが多い
- 鼻(鼻炎、鼻咽頭狭窄、鼻腔内腫瘍など):鼻水やブーブー音が鳴ることが多い
- 喉(喉頭炎、喉頭麻痺、喉頭腫瘍など):大きい音の咳が出る、ヒーヒー音が出る
- 気管(気管虚脱、気管腫瘍など):ガーガー音、咳が続く
- 肺(肺炎、肺水腫、肺腫瘍など):細かく続く咳、突然苦しくなることもある
病気の診断に必要な検査(必要に応じ、組み合わせて診断を行います)
- X線(気道の病気には特に有用)
- 超音波検査(心臓の病気と気道の病気の鑑別に有用)
- 血液検査(炎症が起きているかどうかの鑑別)
- 血液ガス検査(酸素を取り入れられているか、二酸化炭素が吐けているか)
- 気管支鏡(気管内の炎症や腫瘍などの鑑別)
- 鼻腔内視鏡(鼻の中の炎症や腫瘍などの鑑別)
- Cアーム検査(軟口蓋や喉頭蓋の動きをX線で透視しながら見ることができる)
- CT検査(肺や気管などを画像化し、詳細に評価できる)

片方の鼻が詰まり、X線で白く見える

肺全体に腫瘍の転移が認められる

急性心不全により肺水腫を起こしたわんちゃん
来院後に喀血、虚脱したため気管挿管による管理を15時間行い、一命を取り留めた
ステラどうぶつ病院(佐倉市)では、呼吸器疾患の診断、治療に力を入れています。
呼吸器疾患では急に苦しくなることも多いため、少しでも早期に診断をつけておき、
苦しくなった時の対応を考えておくことが重要です。