2025.04.19

犬のワクチンは何種を選ぶべき?当院がおすすめする5種・7種ワクチンの違い

犬のワクチンにはさまざまな種類があり、「何種を接種すべきか」と迷う飼い主さんも多いのではないでしょうか。

当院では現在、5種ワクチンと7種ワクチンを採用しています。6種や9種との違い、なぜ5種・7種を推奨するのか、それぞれの特徴を分かりやすく解説します。

5種・7種と6種・9種の違い

5種・7種

 犬コロナウイルス感染症のワクチンは含まれていない。

6種・9種

 犬コロナウイルス感染症のワクチンが含まれている。


世界小動物獣医師会(WSAVA)では、犬コロナウイルス感染症のワクチンを非推奨としています。

感染しても無症状または軽度で自然治癒する可能性が高いため、現在では接種しなくてもいいとされています。

レプトスピラへの対応:7種と9種

7種と9種ワクチンには、細菌のレプトスピラに対する成分が含まれています。千葉県は2023年までのデータによると、レプトスピラの発生数が全国でも多い地域です。

ネズミの尿を介して感染が広がり、発熱や肝臓・腎臓などのダメージによって重症化し、最悪の場合は命にかかわることもあります。

当院では、レプトスピラのうち重症化リスクが高い「カニコーラ」「イクテロヘモラジー」に対応した7種ワクチンを採用しています。

※実際にはレプトスピラの「亜型」と言われるものは200種類以上ありますが、すべての亜型を打つ訳にはいかないため、選択して投与しています。

接種した方が良いワクチン(コアワクチン)とは?

接種が推奨されるワクチンは「コアワクチン」と呼ばれます。地域ごとの発生状況や感染力、重篤度などを総合的に考慮して判断されます。犬コロナウイルス感染症のように「非推奨」とされるものがある一方、千葉県ではレプトスピラが多いため「コアワクチンとして扱うべき」という意見もあります。

そのため、当院では千葉県で暮らすワンちゃんには、レプトスピラが含まれる7種ワクチンを推奨しています。

ワクチン接種後の副作用

ワンちゃんのワクチン接種後、副作用が起こる確率は約0.49%(1/200)といわれています。症状としては、顔のむくみ、かゆみ、元気・食欲不振、嘔吐などが比較的多く見られます。

特に注意が必要なのはアナフィラキシーショックです。

ワクチン接種後20分以内に約80%の症状が現れるとされるため、接種が終わった後はしばらく様子を観察し、いつもと違う様子があれば速やかに動物病院へ連絡してください。

まとめ

・レプトスピラは重篤化しやすく、人にうつるリスクもあるため千葉県など発生数の多い地域では生活環境に応じて接種が望ましい。

・副作用のリスクは低いもののゼロではないので、接種後は十分に注意して様子を見る。

ワクチン選びは、ワンちゃんの生活環境や体調によって変わってきます。

疑問点や不安があれば、遠慮なくステラどうぶつ病院へご相談ください。大切なパートナーの健康を守るため、一緒に考えていきましょう。

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