
負担の少ない腹腔鏡下胆嚢摘出術|胆嚢粘液嚢腫は破れる前の手術が大切
当院ではおなかを大きく切らずに、数ミリの小さな穴だけで行う「腹腔鏡手術」に力を入れています。今回はそのなかから「腹腔鏡下胆嚢摘出術」についてご紹介します。
腹腔鏡手術とは?
おなかに3~5ミリほどの小さな穴をあけ、そこから細いカメラ(内視鏡)と手術器具を入れて、モニターに映る拡大画像を見ながら行う手術です。胆嚢摘出術では、3~4か所の穴を使います。
- 傷が小さいため、痛みが少ない
- 回復が早く、入院期間が短くなりやすい
- おなかの中を拡大して確認しながら、細かい操作を正確に行える

胆嚢粘液嚢腫という病気
胆嚢(たんのう)は肝臓のそばにある、消化を助ける「胆汁」をためておく袋です。中高齢のワンちゃんでは、胆嚢の中にゼリー状の粘液がたまる「胆嚢粘液嚢腫(たんのうねんえきのうしゅ)」という病気がよくみられます。
初期はほとんど症状がなく、健康診断の超音波検査で偶然見つかることも少なくありません。しかし進行すると胆管が詰まったり、胆嚢が破れて重い腹膜炎を起こしたりと、命に関わる状態になることがあります。
胆嚢粘液嚢腫という病気そのものについては、犬の胆嚢粘液嚢腫|症状が出る前に見つけて、元気なうちに手術をで症状・診断・治療の考え方をくわしくご紹介しています。
破れる前に、計画的に摘出することが大切
破れてからの緊急手術は体への負担が大きく、危険もともないます。そのため、症状が出る前の元気なうちに、計画的に胆嚢を摘出しておくことが大切です。
腹腔鏡を使えば小さな傷で胆嚢を摘出でき、術後の回復も早くなります。ただし、すでに胆嚢が破れている場合や、周囲との癒着が強い場合などは、安全を最優先して開腹手術に切り替えることもあります。

当院の腹腔鏡手術について
当院では、JSVES(日本獣医内視鏡外科学会)の内視鏡外科認定医を含む内視鏡外科チームにて手術を実施しています。腹腔鏡下の避妊手術・潜在精巣摘出術・肝生検・胆嚢摘出術・胃固定術などに対応していますので、適応かどうかも含めてお気軽にご相談ください。
まとめ
- 腹腔鏡手術は小さな傷で行うため、痛みが少なく回復が早い
- 胆嚢粘液嚢腫は初期は無症状で、健康診断で偶然見つかることも多い
- 破れてからでは危険なため、元気なうちの計画的な摘出が大切
- 状態によっては、安全を優先して開腹手術に切り替えることもある
健康診断で胆嚢の異常を指摘された方、気になることがある方は、お気軽に当院スタッフまでご相談ください。









































